ヒト型ロボット オリヒメ

2020年2月11日

今世界中に、新型コロナウイルス肺炎が流行している。知らず知らずに緊張を強いられる毎日だが、1日も早く収束することを願っている。

 

 

 

NHKテレビ「逆転人生」、ロボットコミュニケーターの吉藤健太朗さんを観た。

吉藤さんは今、アメリカの経済誌で、田中将大さんや、錦織圭さんと並ぶアジアを代表する若きリーダーにも選ばれる注目される科学者だ。

 

吉藤さんは人とのコミュニケーションが苦手で、少年時代には人づきあいに悩み、3年半引きこもりをした。この世に居場所がない、社会のお荷物と感じていたという。

しかし吉藤さんは、幼いころから折り紙が得意で、科学的な視点で折り紙を折っていた。

3年半の絶望の日々の中で、支えだったのが折り紙。部屋にこもって1日15時間、折り紙を折っていたという。

そこからいろいろあり、ロボットに興味を持つ。その道のりで、人工知能を使って雑談が出来るロボット、孤独をなくすロボットを作ろうと考えた。しかし、それは壁にぶち当たる。

そしてさらにいろいろな経験を経て、人と人を結び、お互いが、まるでいつも繋がっているかのようなロボットの開発を目指した。出来上がったのは人工知能を使っていないオリヒメだ。

オリヒメは、最初は周囲の評判が悪かった。

 

私もテレビで何度か見た事があり、人間のコミュニケーションをロボットが出来るのかなと半信半疑だった。

 

しかしオリヒメを理解してその価値を認めてくれた仲間の助けを得て、起業し、今では世界中の人と人をつなぐ手助けをしている。

 

実際に使った人は、オリヒメとコミュニケーションしているのでなく、オリヒメを介して、相手の人がそこにいるかのように感じてコミュニケーションしていると感じられるようだ。

 

 

吉藤さんのことばで印象的だったのが、

「情報も大事だが、人がいるという価値。人工知能を止めたきっかけは、人生を変えるきっかけは人がもたらす人との出会い、そういったことへの憧れ、それが失われると何も出来なくなってしまう」と言っていたこと。人工知能を使うと人工知能と繋がることになり、人との繋がりではなくなってしまうということらしい。人とのつながりが無かった吉藤さんのことばの重みを感じる。

 

 

 

人は人によって自分を認められ、いることを喜んでもらえる、そのことが生きる喜びを感じ、自分の人生を肯定できる、それが人間の本質だと強く感じた。