NHK プロフェッショナル 仕事の流儀

2019年12月15日

NHK プロフェッショナル 仕事の流儀 「人気テーマパーク復活の仕掛人」 を見た。

キティちゃんで知られる、サンリオ ピューロランドの経営を、5年でV字回復に導き、今年運営会社社長に着任した、小巻亜矢さんだ。

 

就任して、それまでのターゲットが小学生の子ども連れの家族だったものを、がらりと10代後半から20代の女性に切り替えたことが功を奏した。社員全員と面談し、意見を聞き出し、皆が大人をターゲットにしたいと言うことを踏まえ、社員のやる気を引き出してのことだ。本当に社員がイキイキとしている。

そしてそれをやり遂げたのは、キャラクター1つ1つに対する愛情や、おみやげグッズにも隅ずみまで目を届かせておろそかにしない、きめ細かい気の配りようの、小巻さんの経営手段だ。

 

 

小巻さんは実に人の使い方が上手だ。

 

小巻さんは、1人1人に注目し、全ての、その月の誕生日の社員全員と会い、仕事や趣味、将来の夢などを聞く。

そして次のように語っている。

 

会社は社員だと思っている、人は感情の束で出来ている。人の本質は感情がどういう時に揺れるかだと思っていて、どういうことを感じる人が集まっているのかを分かっているうえで、これは誰にやってもらおうとか、こういう文言を使って何かを伝えようと思っていると。

また、経営者の役割はその人を知り、可能性を信じ花開かせること。些細なことでも全力で褒め、自信を付けさせる。

なるべく褒めて、頑張ったねと、承認のメッセージを伝えることが大前提。稼ぐことも大事。同時に、稼ぐことが思ったほどがうまくいかなかったとしても、関わって良かったという居場所であるということも同じくらい価値がある、そこからどんなことに気づいたか、と。

 

 

信じて、支えて、伸ばす。

そして、大丈夫、大丈夫と言い続ける。失敗したら私が責任を取ればいいんだからと。

 

社員は、小巻さんが1人1人を見てくれてるんだ、それだけで嬉しいと言い、じゃあ、次こうしようと前向きになれると言っている。

 

 

 

 

見て改めで思ったのは、人は褒められて、認められて育つということ。

大丈夫!と背中を押してもらうことがどんなに安心し、力を発揮できるかということ。

 

当たり前のこととして知っていることだが、実際に行動するのは難しい。私達の回りではそれと反対のことも多い。

 

ここまで小巻さんは順風満帆に来られたわけではなく、お子さんを亡くされるなど非常な苦労されたが、その分余計に人を信じることを大切にしておられるのが分かった。

そして、何より、小巻さんご自身がご自分を信じているから人を信じられると、ひしひしと感じた。